TeamViewer 個人利用は無料:実際の制限と、乗り換えを考える時期
TeamViewer は誰もが知る名前で、無料版は私的利用なら実際よく動きます。問題は、その「私的利用」を自分で申告するのではなく、ソフトウェアが採点して決めることです。そして誤って判定される人がかなりいます。
無料版でできること
かなり多くのことができます。完全なリモート操作、ファイル転送、幅広いプラットフォーム対応、そして20年以上かけて成熟した周辺ツール群。月に数回、親戚のパソコンを直す用途なら、たいていはそのまま動きます。
制限がどこにあるか
規約の一行にあります。無料版は個人利用のみ。その一行を実行するために、ソフトウェアは使い方に点数をつけ、あなたが仕事で使っているかどうかを自分で判断します。
その採点は公開されておらず、しばしば外します。引っかかりやすい状況:
- 短時間に多数の異なるマシンへ接続する。
- オフィスとネットワークを共有している、または過去にフラグが立った IP を割り当てられた。
- 接続先が企業ドメイン名を持つ、または Windows ドメインに参加している。
- 業務時間帯に毎日規則的に繰り返される長時間のセッション。
判定されると、まずアップグレードのダイアログ、次に数分でセッションが切れ、最悪の場合は異議申し立てが通るまで完全にブロックされます。このエラー専用の記事で対処法を詳しく扱っています。
Chat Remote との違い
個人と業務の線引きがそもそもない
業務利用も含めて完全に無料。セッションの時間制限なし、台数制限なし、機能を解放する有料版もなく、採点の仕組みもありません。
寛大だからではなく、構造がそうさせています。データは中継サーバーを通らず2台のあいだを直接流れるので、利用時間に比例して費用が増えません。課金する対象がなければ、制限する対象もありません。
サーバーは何も読めない
画面・マウス・キーボード・ファイル・通話は P2P で2台のあいだを直接流れ、両端だけが持つ鍵でエンドツーエンド暗号化されます。サーバーの役目は双方を引き合わせて脇にどくことだけ。メッセージもファイルも保存せず、何かを開ける鍵も持っていません。
自分側にはインストール不要
ブラウザーを開けばすぐ他のマシンを操作できます。インストールもアカウントも不要。アプリが必要なのは操作される側だけです。ブラウザーにはマウスやキーボードの操作を OS へ送り込む手段がないからです。
対照表
| TeamViewer 無料版 | Chat Remote | |
|---|---|---|
| 仕事での利用 | 不可 | 可、無料 |
| 「商用」判定 | あり(非公開のアルゴリズム) | そうした仕組みがない |
| セッションの時間制限 | あり(判定後) | なし |
| 操作する側のインストール | 必要 | 不要、ブラウザーで足りる |
| アカウント | ほとんどの機能で必要 | 操作する側だけなら不要 |
| エンドツーエンド暗号化 | あり | あり、かつデータがサーバーを通らない |
| iPhone の操作 | 不可(Apple の制限) | 不可(同じ理由) |
| 成熟度とエコシステム | 非常に大きい | 小さく、遠隔操作に集中 |
公平に:TeamViewer のほうが向いている場合
- 数百台を集中管理・グループポリシー・レポート付きで展開する必要がある——そこは有料版の強みで、Chat Remote は狙っていません。
- 会社がすでにそれで標準化し、サポート契約を持っている。
- すでに使っている管理ツールとの連携が必要。
乗り換えを考えるとき
- 商用と誤判定され続けていて、数か月ごとに異議申し立てをしたくない。
- 本当に仕事で使っていて、使い切らない機能に払いたくない。
- セッションの中身を誰のサーバーにも通したくない。
- 自分のものではないパソコンから入ることが多い。